わからなかったアートの話|聖母マリアは、なぜタヒチにいるのか。ゴーギャン《イア・オラナ・マリア》

ポール・ゴーギャン《イア・オラナ・マリア(アヴェ・マリア)》1891年、油彩・カンヴァス、113.7×87.6cm、メトロポリタン美術館蔵。The Metropolitan Museum of Art, New York, Bequest of Sam A. Lewisohn, 1951. Public Domain. 画像入手元:メトロポリタン美術館公式作品ページ

新しい美術史エッセイをnoteで公開しました。

聖母マリアは、なぜタヒチにいるのか。

今回取り上げたのは、ポール・ゴーギャンの
《イア・オラナ・マリア(アヴェ・マリア)》です。

画面には、光輪をつけた母と子、黄色い翼を持つ天使、
手を合わせる女性たちが描かれています。

どうやら聖母マリアと幼いキリストを描いた作品のようです。
ところが、僕たちが西洋絵画で見慣れている聖母子像とは、
どこか大きく異なっています。

なぜマリアとキリストは、タヒチの人物として描かれているのでしょうか。
そして、なぜ聖母子そのものよりも、
画面全体から不思議な神聖さが伝わってくるのでしょうか。

今回の記事では、ゴーギャンとゴッホの芸術観の違い、
キリスト教図像、ボロブドゥール寺院の浮彫、
そしてゴーギャンが想像の中で作り直したタヒチを手がかりに、
この作品を見直しました。

講座のためにゴーギャンを調べ始めたところから、
最初はよくわからなかった一枚が、
少し違って見えるようになるまでを綴っています。

※記事の前半は無料でお読みいただけます。全文は300円です。